研修事業
2024.12.19
ベトナム国戦略的幹部研修(中期研修)を実施しました
政策研究大学院大学(GRIPS)では、2024年9月から12月までの3ヵ月間、ベトナム共産党の若手幹部職員を対象に、中期研修を実施しました。ベトナム共産党中央組織人事委員会により推薦された、タイビン省(保健局)、フーエン省(農業農村開発局)、バクザン省(民事判決執行局)、ビントュアン省(文化スポーツ観光局)、ヴィンロン省(官房局)の5名が参加しました。
本研修は、GRIPSでの講義受講や関係機関の訪問を通してリーダーシップや政策立案等について理解を深めるとともに、具体的なテーマを決めて集中的に研究を行い、ベトナムでの政策改善に役立てることを目的としています。研修生は、本学の正規課程科目の講義を聴講したほか、集中講義、また、論文作成に関する講義も受講しました。
必博娱乐では、各研修生が決めた、「タイビン省健康医療デジタル変革のための主要実施政策」、「ベトナムにおける防災管理政策の強化:日本のレジリエントな実践からの洞察」、「日本の民事判決執行の経験を、ベトナムにおける民事判決法執行の有効性向上につなげる」、「農業観光の発展」、「循環型経済に基づくベトナムの経済発展 - 日本の事例」に関して、それぞれポリシーペーパーを作成しました。各自の研究テーマに沿って、本学教授の指導を得ながら、また、政府関係者や専門家などからも話を伺いながら、日本の制度や政策の具体的内容を研究するとともに、ベトナムの課題、方策等について検討しました。本研修では、本学より、研修責任者である高田寛文副学長?教授をはじめ、小野太一教授、横山直教授、髙橋一彰教授、知花武佳教授、髙橋仁志特任教授、塙靖幸准教授が指導に当たりました。
また、富山県、石川県へのフィールドトリップでは、地方自治体を訪問し様々な政策的かつ具体的な取り組みを学び、現地の企業訪問や産業視察では研テーマに即した情報を積極的に収集しました。
研修最終日には研究成果を発表し、各アドバイザーからフィードバックを受け、3ヵ月間の研修を修了しました。研修生からは専門分野についての学びのみならず、日本人との深い文化交流ができ、豊かな研修となったとの声が多く聴かれました。
※この研修は、2017年6月の日越首脳会談の共同声明に明記されたベトナム行政官の人材育成支援の一環として、独立行政法人国際協力機構(JICA)による支援の下、GRIPSが実施したものです。