?
センター長 黒澤 昌子 理事/副学長/教授
科学技術イノベーション政策研究センター(SciREXセンター)は2014年に設置されました。本センターは、文部科学省の進める「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』推進事業」(SciREX事業)の中核的拠点の核として活動しています。
(SciREX事業の目的)
SciREX事業は文部科学省が2011年度に開始した15年間にわたるプログラムであり、以下の3プログラムから構成されています。
①基盤的研究?人材育成拠点の形成(「総合拠点」(政策研究大学院大学)及び「領域開拓拠点」(東京大学、一橋大学、大阪大学/京都大学、九州大学))
②データ?情報基盤の構築(NISTEP:科学技術?学術政策研究所)
③公募型研究開発プログラム(JST/社会技術研究開発センター(RISTEX))
SciREX事業全体の目的は、科学としての「科学技術イノベーション政策のための科学」の深化と、客観的根拠に基づく政策形成の実現に向けた「政策形成プロセス」の進化の両者を車の両輪として推進し、共進化を図っていくことです。
さらに具体的な目標として以下があります。
①政策担当者と研究者間の対話の機会の拡大と、双方向のコミュニケーションによる政策形成への結実
②「科学技術イノベーション政策のための科学」という新たな学際的学問分野を発展?深化させ、各分野の研究者や政策担当者など、幅広い人材が連携する「開かれた場」の構築
③データや情報を適切に収集し、客観的根拠(エビデンス)を的確かつ適切に活用し、現実の政策形成ができる人材、研究者及びこれらをつなぐことのできる人材の創出と、これらの人材が活躍できるキャリアパスの確立
④政策形成に携わる者、研究者、これらをつなぐ者によるネットワークの構築と研究コミュニティの拡大
(SciREX事業全体についてはこちらをご覧ください。)
(SciREXセンター設置に至る経緯)
プログラムの進展に伴い、事業全体の実施の方向性を収斂させることが必要になってきているとの認識が高まり、中核的拠点機能を整備し、エビデンスに基づく政策の実践のための指標、手法等の開発を行うとともに、中長期的に得られたデータやノウハウなどの知見と経験を蓄積していくことが不可欠であると考えられました。既に総合拠点であったGRIPSを中心として領域開拓拠点との連携協力?協働の下に中核的拠点機能を整備することが適切であるとされ、SciREXセンターが2014年に設置されています。
(SciREXセンターの目的)
本センターは、経済?社会?環境等の状況を多面的な視点から把握?分析した上で、課題対応等に向けた有効な科学技術イノベーション政策の実現に寄与することを目的としています。
(SciREXセンターの活動)
本センターは期待される役割を踏まえ、①人材育成、②研究?基盤、③共進化、④ネットワーキングに関して以下の活動を行っています。
①人材育成
?コアカリキュラム編集委員会の事務局を務め、「科学技術イノベーション政策の科学」を理解する上で基本的に必要な知識をまとめた「「科学技術イノベーション政策の科学」コアコンテンツ(以下、「コアコンテンツ」という。)」の活用促進を支援
(コアコンテンツについてはこちらをご覧ください。)
?中堅?若手行政官に対し、エビデンスに基づく政策立案に係る知見や「政策のための科学」についての知見や方法論を習得させる行政官研修を各拠点等の協力を得て文部科学省とともに実施
②研究?基盤
?「政策のため科学」が対象とする学際的研究領域の外縁、構造等を明らかにする「コアコンテンツ」の活用促進を支援
?政策研究者と行政官が共同して研究を進める「共進化実現プログラム」の円滑な推進のため、その運営をセンターが文部科学省とともに担当
③共進化
?共進化の一方の担い手となる中堅?若手行政官に対する行政官研修を実施
?我が国における科学技術イノベーション政策を対象とした EBPM の在り方や推進方策について、SciREX 事業発足当初からの時代変化や共進化を目指す類似のアプローチ、他国の事例、共進化実現プログラムにおける取組事例等を踏まえながら検討する共進化方法論に関する調査研究を実施?
④ネットワーキング
?SciREX 事業の運営委員会を文部科学省とともに開催
?拠点間共同プログラムとしての各拠点の協力を得て「サマーキャンプ」を実施
?SciREX 事業に関係するプロジェクトの成果や進捗報告を題材にSciREX セミナーを開催
?SciREX 事業の成果のアウトリーチやネットワークの拡大のため、SciREX 事業における各機関?拠点の取り組みや研究成果などについて、Web、セミナー、フォーラムなどを通じて情報発信
科学技術イノベーション政策研究センター(SciREXセンター)についてはこちらをご覧ください。