政策研究大学院大学（GRIPS）では、2024年10月21日～10月30日の10日間、ベトナム政府機関及び共産党の局長?副局長級職員19名を対象に、グッドガバナンス、経済発展、リーダーシップなどをテーマに短期研修を行いました。

講義では、研修責任者の本学高田寛文副学長（グローバルリーダー育成センター所長）をはじめ、篠田邦彦教授、横道清孝名誉教授、家田仁特別教授、高橋一彰教授、松永正英特任教授のほか、立教大学の西原文乃准教授、元復興庁事務次官で市町村アカデミー学長の岡本全勝氏が講師となり、日本の政治?行政の制度?運営、政策過程、インド太平洋の国際秩序安定と国際協力、行政改革?グッドガバナンス、地方自治制度と中央地方関係、インフラストラクチャーに関わる日本の経験と諸論点、地球温暖化と脱炭素政策およびリーダーシップについて、日本政府の実務的な経験を中心に取り上げました。各講義のあとに質疑応答や討議の時間を設け、講義の内容からさらに踏み込んだ質問がされました。講義のほかに、総務省を訪問し、総務省行政評価局行政相談企画課長の徳満純一氏からオンブズマン機能としての行政相談の取組について講演いただきました。

北陸AJEC様にご協力頂き富山県および石川県を訪れました。富山県では、富山市役所でコンパクトシティおよびスマートシティの取組について講義を受け、活発な意見交換がなされました。その後、講義の中でも紹介された市内電車を利用し、富山市ガラス美術館を訪問しました。また、石川県では工作機械メーカーである中村留精密工業を視察しました。その他、金沢城公園、ひがし茶屋街の「志摩」、長町武家屋敷跡界隈、近江町市場も見学し、日本文化や地域の活性化、また伝統ある観光資源の活用について実際に見ることができました。温かく迎え入れて下さった皆様、ご協力ありがとうございました。

　
最終日には、講義や訪問を通して印象に残ったことと、今後ベトナムでどのように業務に活かしていくか、1人ずつ感想を述べて、修了式を行いました。

※この研修は、ベトナム共産党中央組織委員会（CCOP）と独立行政法人国際協力機構（JICA）の合意による技術協力プロジェクトの一環として、GRIPSで実施しているものです。