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2019.09.07 お知らせ

「現代東南アジア政策研究ネットワーク」の立ち上げに関して

1.目的

 政策研究院が過去のプロジェクトを通じ蓄積してきた、大学、研究機関、シンクタンク、国際機関との協力関係を踏まえ、1)東南アジアが直面する諸課題に対応する政策研究のネットワークを構築すること、2)各国が共通して関心のあるテーマにつき共同で政策研究を行い、必要に応じて関係国政府に対し問題提起?政策提言を行うことの2点を目的としています。

2.背景、重要性

 東南アジア地域は、世界経済において重要な地位を占めており、またインド洋と太平洋の結節点という戦略的な要衝にあることから、その動向が国際社会全体の安定と繁栄に与える影響は極めて大きいといえます。 特に、米中関係が緊迫化している中で、この地域の地政学上の重要性が高まっているという背景があげられます。

 一方で、東南アジアは、国によって政治、安全保障、経済発展、社会的不平等、貧困などにつき、様々な問題に直面しています。本プロジェクトを通じ、課題解決に向けた政策提言を行うことで、知的分野での交流強化に資するのみならず、日本の政策研究のレベルアップに寄与し、投資?貿易などにおける日本と東南アジア諸国の双方間の交流強化を図ります。

3.シンガポールでの設立会合に関して

シンガポール会合

-設立会合の概要

 2019年9月6日(金)、7日(土)の2日間、シンガポールにて本プロジェクトの設立会議を行いました。設立会議には、日本、東南アジア諸国の他にアメリカ、オーストラリア、インド、中国を含めた11か国、23の大学、シンクタンクなどの研究機関、計46名の有識者、研究者が参加しました。

 設立会合では、東南アジア地域が直面する諸課題に関し議論を行うとともに、ネットワークを活用して行われる共同研究のテーマ、取り進め方などについて、合意を得ることが目的でした。

-共同研究の進め方

 関係諸機関より派遣される5~8名の若手?中堅研究者で構成される共同研究チームを発足させ、これらチームが1~2年をかけて各々政策提言を含む報告書を作成?発表します。 以上の共同研究に関しては、2021年初頭に開催する「東京フォーラム」において、研究の成果を発表する予定です。

必博娱乐長

共同研究チーム概要(2019年12月15日現在)

研究チーム名

リーダー

メンバー

大国関係と海洋の安全保障

-高木 佑輔 (政策研究大学院大学)

-Jane Chan (S. Rajaratnam School of International Studies、シンガポール)

1. Aileen S.P. Baviera (Asia Pacific Pathway, フィリピン)

2. Shariman Lockman (ISIS , マレーシア)

3. Shafiah Muhibat (CSIS, インドネシア)

4. Bhubhindar Singh (RSIS, シンガポール)

5. 徳地 秀志 (政策研究院)

6. Vo Xuan Vinh (VASS, ベトナム)

国家と宗教的社会主義

河野 毅 (東洋英和女学院大学)

1. Jamhari Makruf (Universitas Islam Negri Syarif Hidayatullah、インドネシア)

2. Kamarulnizam Abdullah (Universiti Utara Malaysia、マレーシア)

3. Julkipli Wadi (University of the Philippines, Diliman, フィリピン)

4. Norshahril Saat (ISEAS-Yusof Ishak Institute, シンガポール)

持続的経済成長と日本の役割

浦田 秀次郎 (早稲田大学)

1. Dionisius A. Narjoko (ERIA, インドネシア)

2. Cassey Lee (ISEAS, マレーシア)

3. Rafaelita Aldaba (PIDS, フィリピン)

4. Shandre Thangavelu (University of Adelaide, シンガポール)

5. Archanun Kophaiboon (Thammasat University, タイ)

6. Nguyen Huy Hoang (VASS, Vietnam)

7. 小橋 文子(青山学院大学)

開発協力パートナーシップ

志賀 裕朗(JICA研究所)

1. Yurius Purwadi Hermawan (Universitas Katolik Parahyangan, インドネシア)

2. Juita Mohamad (ISIS,マレーシア )

3. Nguyen Huy Hoang (VASS, ベトナム)

4. Siriporn Wajjwalku (Thammasat University, タイ)

5. Christopher Hang Lwang Lim (RSIS, シンガポール)

環境

Alizan Mahadi

(ISIS, マレーシア)

亀山 康子(国立環境研究所) など

オンケンヨン

 

 既に研究の準備が整った「大国関係と海洋の安全保障」、「国家と宗教的社会主義」の2チームに関しては、9月7日に各々会合を行い、今後の研究の取り進め方に関して、話し合いを行いました。

 

 浦田早稲田大学教授がリードする「持続的経済成長と日本の役割」チームは、政策研究院とERIAが共同で行う方向であることが確認され、2019年12月13~14日ジャカルタで第一回会合が行われました。

 

 「開発協力パートナーシップ」チームに関しては、JICA研究所が中心となり共同研究を行う予定です。

 

 「環境問題」のチームは、マレーシアのInstitute of Strategic and International Studies (ISIS) が中心となって取り進め、2020年始めに開催される予定の第一回会合にて、研究のアウトラインや参加者につき協議が行われる見込みです。

資料:各チームのコンセプトペーパー

1.大国関係と海洋の安全保障

2.国家と宗教的社会主義

3.持続的経済成長と日本の役割

4.開発協力パートナーシップ

5.環境

飯村大使

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