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2014.10.27(月) 開催

第99回GRIPSフォーラム 『「はやぶさ」で実証された、往復の宇宙飛行がかなえる、太陽系大航海時代』

2014年10月27日に第99回GRIPSフォーラムが開催されました。今回のGRIPSフォーラムでは、川口淳一郎氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) シニアフェロー、宇宙科学研究所宇宙飛翔工学研究系教授)に『「はやぶさ」で実証された、往復の宇宙飛行がかなえる、太陽系大航海時代』についてお話頂きました。

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  • 概要

15世紀から17世紀にかけて、航海術の進歩につれ、世界は大航海時代を迎え、とくに欧州から極東に向けては、黄金と香辛料を求めて、多くの航路が開拓された。宇宙開発は、1950年代に始まり、60年余りを経て、その間に、宇宙飛行士を他天体、月まで運ぶ発展をみせた。そして、3年前の2010年、我が国の探査機「はやぶさ」は、世界で初めて、太陽を周回する別の天体である、地球接近小惑星のイトカワからのサンプルリターンを達成した。人類は、まさに今、別世界への扉を開き、太陽系スケールでの大航海時代へ突入したのである。人類は、惑星、小惑星に向けて、新たな航路を拓き、太陽系規模で資源の利用をはかろうとするだろう。そして、太陽-地球系のラグランジュ点、L1、L2 点には、全く新たな施設である、「深宇宙港」が作られる。「深宇宙港」は、地上との間を運行する輸送機と原子力で航行し小惑星帯に鉱石を求める往還宇宙船とを中継する機能をもつ。同時に、精錬所やふ頭、ドック、研究所を備えた居住施設でもあり、軌道上に浮かぶ一種の都市でもある。講演では、いったいそんな未来がどのようにしてやって来るのか、どんな技術がそれをかなえるのかを、演者が携わってきた「はやぶさ」プロジェクトに触れながら紹介する。講演を通じて、宇宙開発を先導してきた探査の重要性を強調し、次世代のみなさんこそが未来の宇宙開発を発展させるべく、それにまつわる探査精神を伝えることができるだろう。

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  • 講演者:

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宇宙工学者、工学博士。1978年 京都大学工学部卒業後、東京大学大学院工学系研究科航空学専攻博士課程を修了し、旧文部省宇宙科学研究所に助手として着任、2000年に教授に就任。

2007年4月から2011年9月まで、月惑星探査プログラムグループ プログラムディレクタ (JSPEC/JAXA)、1996年から2011年9月まで、「はやぶさ」プロジェクトマネージャを務める。現在、独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(ISAS/JAXA) 宇宙飛翔工学研究系教授、2011年8月より、シニアフェローを務める。ハレー彗星探査機?さきがけ?、工学実験衛星?ひてん?、火星探査機?のぞみ?などのミッションに携わり、小惑星探査機?はやぶさ?では、プロジェクトマネージャを務めた。

著書:『人工衛星と宇宙探査機』(コロナ社)、『航空宇宙における制御』(コロナ社)、『ビークル 』計測?制御テクノロジーシリーズ(コロナ社)、はやぶさ、そうまでして君は~生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話(宝島社)、カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた (中公新書) 、「はやぶさ」式思考法日本を復活させる24の提言 (飛鳥新社)、閃く脳の作り方 飛躍を起こすのに必要な11のこと (飛鳥新社)


開催日時2014.10.27 16:40~18:10
講演者川口 淳一郎氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) シニアフェロー、宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授)
演 題

「はやぶさ」で実証された、往復の宇宙飛行がかなえる、太陽系大航海時代

会 場政策研究大学院大学 1階 想海樓ホール
参加費無料(事前申込必要)
言 語日本語(英語同時通訳付き)

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