2023年5月1日（月）にGRIPSフォーラムを開催致しました。今回のGRIPSフォーラムでは、恒川　惠市 ?氏 （政策研究大学院大学　名誉教授）をお招きし、『新興国の台頭と日本の対応』という演題でご講演いただきました。

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概要：

本講演は、新興国の経済的?政治的特徴を明らかにした上で、その台頭が日本につきつけている諸問題について議論する。新興国の急速な成長は、世界の経済?軍事バランスを大きく変え、その一つの結果として、グローバル経済分断のリスクを高めている。それは同時に、日本がこれまで依拠してきた「自由主義的国際主義」という世界秩序原則とは正反対の「国家主義的自国主義」潮流の台頭をもたらした。こうした問題に新興国との関係緊密化を通して対処するために、日本は限られたリソースをいかに使うべきかを、真剣に考える必要がある。

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講演者：恒川　惠市 氏 （政策研究大学院大学　名誉教授）

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講演者略歴

東京大学名誉教授、政策研究大学院大学名誉教授?客員教授。1948年千葉県生まれ。東京大学で修士号、米国コーネル大学で博士号（政治学）を取得。最近の著作はEmerging states at crossroads(戸堂康之と共編著, Springer, 2019)、"Globalism, nationalism, and regional order in Asia: a Japanese perspective," in Y. Chu and Y. Zheng, eds., The decline of the Western-centric world and the emerging new global order: contending views (Routledge, 2021)、『新興国は世界を変えるか―２９カ国の経済?民主化?軍事行動』（中公新書、2023年）.

＜GRIPSフォーラムとは＞
政策研究大学院大学（GRIPS）は1997年の設立以来、政策研究に特化した唯一の大学院大学として様々な政策課題についての教育?研究を進めております。本フォーラムでは、GRIPSが持つ政策研究に関する広範なネットワークを活用し、各界のリーダー（政府関係者、行政官、産業界、研究者など）や本学関係者から、各種政策課題に関する貴重なお話を伺います。フォーラムは学内からはもちろん、学外からも広く聴講者を募集しております。