コースの目的
最新の金融理論や金融手法を駆使し、地域の内外の資源を活用し、新たな事業を創造できる人材を育成する。
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概要
本格的な人口減少社会の到来や、東京圏への人口の集中という大きな社会変化の中にあって、それぞれの地域は、自ら住みよい環境を確保して将来にわたり活力ある社会を維持していくために、自ら考え自らの責任の下で活性化のための政策を戦略的に策定?遂行することが求められています。そこでは、一人一人が夢や希望を持って潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の形成、個性豊かで多様な人材の確保、そして地域における魅力ある多様な就業機会の創出の3つが、一体となって進められなければなりません。
このような取り組みのためには、地域の変化を捉えてそれに柔軟に対応し、未活用の地域資源を掘り起こすなどして地域の特性に即して課題を解決できる人材が必要です。その課題解決のためには、金融面からのアプローチがしばしば鍵を握っており、実際の取り組みにおいては地域の実情を熟知している地方自治体と、地域産業や企業の業況を知悉する地域金融機関の両者の連携が重要な役割を果たします。
こうした状況を踏まえ、地域創造?金融コースは、地方自治体や地域金融機関の職員を、最新の金融理論や金融手法を駆使し、地域の内外の資源を活用し、新たな事業を創造して地域を成長させることができる人材に育成します。とくに、地域経済の中期的な課題と金融の新たな役割、ESG金融を地域で展開する意義とその政策への活用、PPP/PFI等の金融を通じた官民連携によるまちづくりやインフラ再生の理論と実践手法などを総合的に修得させます。
なお、このコースは株式会社日本政策投資銀行(DBJ)との連携により実施するものです。
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対象:地域の多様な特性を考慮した課題設定に基づき、ビジネスや金融の視点から地域振興を促進するためのプロジェクトや支援策の企画立案?推進を担当することが期待される地方自治体の職員、まちづくりやインフラ再生など地域活性化に向けた官民連携事業や、ESG金融の地域展開を担当するなど、地域の課題に金融機能の貢献を踏まえた実践的アプローチで取り組むことが期待される地域金融機関の職員、また、地方自治体や地域金融機関以外の団体の職員で、地域経済、地域金融、官民連携などに関する知見を活かし、地域経済の活性化を目指す取り組みの企画立案や実践に関心を持っている方
学位:修士(政策研究)/Master of Policy Studies
授業で使う言語:日本語
募集要項:こちらをご覧ください。
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コースの特色
地域創造?金融コースでは、次のような様々な要素を融合化?一体化させた教育を提供し、また運営を行います。なお、本コースは、地方自治体の職員と地域金融機関の職員による、ハイブリッドな学生構成とします。
1.地域経済の中期的な課題と金融の新たな役割、ESG金融を地域で展開する意義とその政策への活用、PPP/PFI等の金融を通じた官民連携によるまちづくりやインフラ再生の理論と実践手法も含めた関連政策要領を学びます
2.公共政策に関する幅広い基礎知識を持ち、学術的な知見や理論に加え、地域経済の実情とそこにおける金融機能の貢献を踏まえた実践的アプローチを通じて、多角的に地域課題を分析できる能力の修得を重視します
3. 地域の課題に対して、実効性のあるソリューションや支援策を地域のステークホルダーと協働して新たなビジネスアイデアやプロジェクトとして企画しそれを推進する能力を獲得することを目標とします
また、このコースの専攻者は地域経済?地域金融?官民連携に関する特定課題研究(ポリシー?ペーパー)を執筆することが必要ですが、学生の関心や関係する地域の多様な特性を踏まえた適切な課題の設定や、その解決のための政策研究を支援、指導します。
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カリキュラム及び修了要件
地域創造?金融コースを含む公共政策プログラムのカリキュラムは、以下のようになっており、修了するためには合計で30単位以上を取得することが必要です。
※カリキュラムは変更となる可能性があります。
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■必修科目
研究技法基礎
特定課題研究(ポリシー?ペーパー)を執筆するために必要な学術的な研究のための基礎的な手法を修得させます
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■コース指定科目
地域経済?金融論
地域経済の中期的な課題と金融の新たな役割について、複眼的な視点から学びます
ESGと地域金融
ESG金融を地域で展開する意義とその実践について探求します
官民連携?PPP/PFIファイナンス論
官民連携の代表的手法であるPPP/PFIをメインテーマに金融の視点からまちづくりやインフラ再生を考えます
地域創生?地域金融特論Ⅰ
講義に加えてディスカッションや特定のテーマに関する分析?評価結果の発表も行い、企画立案?推進能力や新たなビジネスアイデア?プロジェクトを創造するための能力を養成します
地域創生?地域金融特論Ⅱ
同上(特定課題研究(ポリシー?ペーパー)の執筆指導に重点を置きます)
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■選択必修科目
ミクロ経済学Ⅰ、マクロ経済学、計量経済学、費用便益分析、政策過程論、行政の改革?革新と政策評価、The World and the SDGs、GRIPS Forum Ⅰ、GRIPS Forum Ⅱ、データサイエンス基礎、計画と評価の数理、EBPM 概論、行政法の基礎 ほか
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■選択科目
社会基盤整備のPPP/PFI、日本経済の現状と課題、日本政治と理論分析、中小企業経営と地域経済、地方自治と行政学、地方行政論、地方財政論、地方行政特論、自治体改革論、社会保障総論、医療政策論、食料?農業?農村政策概論、「食」を通じた地域振興論、公的機関からのイノベーション創出、まちづくり政策事例特論 ほか
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■特定課題研究(ポリシー?ペーパー)
地域資源を活かした実効性のあるプロジェクト形成やその支援策等に関する研究成果の取りまとめに向けて、関連する専門分野の知識をより深く修得し、適切なアプローチを用いた分析?評価を行い、その結果に基づき、ポリシー?ペーパーを作成します
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■その他
英語で提供される科目の受講も可能です
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地域創造?金融コースの修了には、コース指定科目(5科目10単位)を含む、合計30単位以上を取得し、地域経済?地域金融?官民連携に関する特定課題研究(ポリシー?ペーパー)を執筆することが必要です。コースの修了により、修士(政策研究)の学位と地域創造?金融コースの修了証が授与されます。
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問い合せ先?
コースについての必博娱乐は、下記までお願いします。?
国立大学法人 政策研究大学院大学?
公共政策プログラム 地域創造?金融コース?
regfin
※送信する際には後ろに「@grips.ac.jp」と入れてください。