政策研究大学院大学は、オーストラリア国立大学（Australian National University）の国家安全保障カレッジ（National Security College: NSC）の要請を受け、2023年11月20日から22日までの3日間、「Leading in Complexity: National Security Senior Executive Development Program」を実施しました。研修には、Rory Medcalf NSC学長を団長とする、オーストラリア政府の中央省庁幹部公務員25人とNSC教職員が参加しました。本学は2017年からNSCと連携協定を締結しており、訪日研修は2019年以来、4年ぶり4度目の実施となりました。

研修は、道下徳成 理事?副学長のオリエンテーションに続き、高見澤將林 （元ジュネーブ軍縮会議日本政府代表部大使）による「日本における国家安全保障戦略と政策立案（Japan's National Security Strategy and Policy Making）」に関する講義で開始しました。続いて（以下講義順）、道下徳成（本学理事?副学長）、高木佑輔（本学准教授）、原田 まり子（JAXA）、高原 明生（東京大学）、尾上定正 （元航空自衛隊補給本部長）、久谷一朗 （（一財）日本エネルギー経済研究所）、兼原信克（元国家安全保障局次長）、佐藤丙午 (拓殖大学海外事情研究所長）、竹中治堅（本学教授）の各氏より、不確実で複雑性が増していく現代に、国家安全保障政策を実現するための日本の役割や日米同盟の位置づけ、国内政治環境などについて講義を頂いたうえで、質疑応答?意見交換を行いました。

また、研修団は、日本最大規模の宇宙航空開発施設であるJAXAつくば宇宙センターを訪問し、飛行士養成エリアや、国際宇宙ステーション「きぼう」の運用管制室の説明を受けながら見学して、日本の宇宙航空開発の取り組みへの理解を深めました。

最終日のラップアップでは、研修団が本学の担当者と共に研修中に学んだことを振り返り、日豪で議論?協力できる分野、さらに学びたいテーマ、研修の感想について意見交換を行いました。

Rory Medcalf 　NSC学長（左）と
道下徳成GRIPS理事?副学長（右）