2024年12月9日（月）にGRIPSフォーラムを開催致しました。今回のGRIPSフォーラムでは、Marites Da?guilan Vitug 氏（Editor at Large, Rappler, Chair Emeritus, Journalism for Nation Building Foundation）をお招きし、『愛と地政学: ロドリゴ?ドゥテルテの中国への傾倒』という演題でご講演いただきました。



概要：
フィリピンの前大統領ロドリゴ?ドゥテルテ（2016年から2022年）による中国への接近は、個人的かつ実利的な要因に影響されたものだった。ドゥテルテの中国への傾倒、特に西フィリピン海（南シナ海においてフィリピンが主権的権利を主張する海域）における主権的権利の譲歩にもかかわらず、中国政府は多くのインフラプロジェクトのための融資約束を履行せず、フィリピン海軍および沿岸警備隊を悩ませた。中国政府はまた、軍、政党、メディア、そして一般市民に影響を及ぼそうとした。私たちの著作『報われない愛―ドゥテルテの中国への傾倒』は、法の支配と中国との海洋紛争に対する政策転換の影響、主要な政府機関による反発、そしてフェルディナンド?マルコス?ジュニア大統領の下での変化について考察している。

※本講演はJSPS科研費24K00236の助成を受けたものです。

講演者：

Marites Da?guilan Vitug 氏 (Editor at Large Rappler, Chair Emeritus, Journalism for Nation Building Foundation）

講演者略歴：
Marites Vitug is one of the Philippines' most accomplished journalists, winning awards and public recognition for her reportage on justice, politics, security and foreign policy. A bestselling author, she has written several books on Philippine current affairs, including Rock Solid: How the Philippines Won its Maritime Case Against China and Unrequited Love: Duterte's China Embrace (with Camille Elemia). She is currently editor-at-large of Rappler.
Marites has a diploma in world politics from the London School of Economics. She was a visiting scholar at the University of Kyoto and GRIPS.

GRIPSフォーラムとは：
政策研究大学院大学（GRIPS）は1997年の建学以来、重要な政策課題についての研究?教育を進めてきております。GRIPSフォーラムは、本学がもつ国内外のネットワークを活用し、政府、自治体、学界、産業界などから専門家を招いて多様な課題について議論することを通じ、政策研究の発展や政策コミュニティの形成に寄与することを目的としています。

*本フォーラムでは、録音?録画?写真撮影はお断りしております。ご理解?ご協力をお願い申し上げます。