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第5回 GRIPS SDGsアワード受賞者の発表
政策研究大学院大学(GRIPS)は、SDGs達成への貢献を重要事項と位置付けています。その一環として、現代の環境?社会?経済的な課題の解決に向けて世界中で革新的な努力を続けるGRIPS修了生を表彰し、その取り組みをさらに加速させるため、2019年にGRIPS SDGsアワードを創設しました。
アジア、アフリカ、ヨーロッパと多様な国々の修了生による応募の中から審査の結果、第5回GRIPS SDGsアワード受賞者は、尾崎健人氏とTip Piseth氏(共同応募)に決定しました。おめでとうございます!尾崎健人氏は2013年に修士課程Two-year Master's Program of Public Policy (MP2)、Tip Piseth氏は2012年に修士課程Young Leaders Programをそれぞれ修了しています。
尾崎健人氏とTip Piseth氏には2025年10月27日のGRIPSフォーラムで、今回受賞したプロジェクトについての講演を行っていただく予定です。
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受賞者のプロフィール
尾崎健人氏は、国際開発分野に携わる都市計画の専門家であり、現在は日本工営株式会社開発計画部で課長を務めています。2013年にGRIPSのTwo-year Master's Program of Public Policy (MP2)を修了。在学中には留学生会の代表としても活躍しました。
同年に日本工営株式会社へ入社後、国際協力機構(JICA)の事業を中心に、アジア?アフリカ?中南米など多くの国で都市開発プロジェクトに携わり、都市計画やインフラ整備を通じて地域の課題解決に貢献してきました。JICA「シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト」 では、コンサルタントチームの副総括を担当しました。 現地の生活に根ざした視点を大切にしつつ、持続可能な都市の実現と長期的発展を見据えた計画策定に取り組んでいます。
Tip Piseth氏は、カンボジア?シェムリアップ州のスマートで持続可能な都市づくりを推進する州政府の主要役員であり、現在は州政府投資計画局長及びスマートシティ事務局の副局長を務めています。2012年にGRIPSのYoung Leaders Programを修了。2018年からJICAと緊密に協力して、シェムリアップの都市課題を解決するためのスマートシティの推進に取り組んでいます。JICA専門家チームとともに「シェムリアップ?スマートシティロードマップ」 (2023-2035) を策定。今後は「シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクトフェーズ2」 (2025-2028)に着手する予定です。
受賞プロジェクト名
シェムリアップ スマートシティ プロジェクト
背景
シェムリアップ市は、アンコール遺跡群を有し、カンボジアの主要な観光拠点となっていますが、交通渋滞や廃棄物管理、環境悪化など切実な都市課題に直面しています。これを受け、JICAは、「シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト」(2022-2025年)を立ち上げ、スマートシティロードマップの策定、関係機関の能力開発、スマート技術の試行導入を通じて、持続可能な都市開発を促進することを目指しました。
受賞プロジェクトにおける両氏の役割
Tip Piseth氏は、シェムリアップ州政府を代表し、公式な連絡窓口を務めました。また、JICAの担当チームとの連携を主導し、関係者の関与を促すとともに、プロジェクトの活動と現地の開発政策との調整を図りました。そのほか、リソースの動員や官民連携促進の役割も担いました。
JICAの委託を受けた都市計画専門家の尾崎氏は、他の専門家とともに、スマートシティロードマップの策定、パイロット事業の実施、データに基づく都市サービスの改善を行うなど、技術面においてリーダーシップを発揮しました。
この密接な連携は、将来を見越した、より包摂的で強靭かつスマートなシェムリアップの都市成長に貢献しています。
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